ヒーリー精神科治療薬ガイド「ベンゾジアゼピン離脱症状」に関する部分を引用掲載

500P近い書籍、\4,500
この手の本は今までも買って読んできたためページ数や価格に対して麻痺してきた感がある。

内容は精神科で扱われる各病とそれらに使われる薬について
統合失調症、うつ、躁鬱、不安、睡眠障害認知症、性的障害、依存と離脱症状、子供の章
最後のあたりの治療に直接関係ない章は読まないことを薦める。いいたいことはわかるが不信感を抱きやすく「うまく精神科や抗精神薬を利用して乗り切ってゆきたい」人にはマイナスかと。

Amazonで高騰してしまっているがベンゾジアゼピン離脱症状についての記載があるためのような気がするので多少引用抜粋してみる。ただベンゾが全て悪いって考えの人にはアシュトンマニュアルや内海聡の極端な本を読んでたほうが幸せでいれると思う。
ヒーリーの本は基本的に中立的にしか書いてないから医師の味方もしないし、患者の味方もしない。

【p223から
ベンゾジアゼピン受容体がそういった内因性物質の作用に敏感な状態になるかは遺伝的に決まっていると考えて間違いないだろう。つまり受容体が敏感な状態になりやすいかどうかの程度は人によりさまざまだということだ。
最近の研究によると20〜25%がベンゾジアゼピンからの離脱に著しい過敏性を示すリスクがあるという。ということは当然の結果として残り75%にとってはベンゾジアゼピンはこれまで言われてきたよりも安全だということになる。】
(生まれつきの体質を責めてるわけじゃない、生理痛ひとつとっても私は小学生〜20歳までだと休んで痛み苦しんだあと意識なく寝てるほかなかった、鎮痛剤を飲んだそばから吐くこともあった。生理痛が軽い女性には一生わからないことだ。体質の違いは何にでもある、仕方ないこと。)私はベンゾジアゼピンに関しては75%側

で、ここにも少し書いてあるけどベンゾジアゼピン問題が表出したからといって医師側が何の問題もなく使ってきた患者に打ち切るのは的外れと。
今必要で飲んでて問題ない人は離脱情報に振り回されるべきではないと思う。精神科に来てるくらいだから気にするのはわかるけど、その情報はなんとかやってる人を幸せにはしない。

離脱への対策は長期型に変更p.226とアシュトンあるあるなので飛ばす

だけど最長1年という離脱症状への訴えにもうなずけるとも書いてある。ここからが重要
【 離脱への心理的対処
薬への依存が出現するかどうかは、その人の神経質なパーソナリティーの欠陥云々の問題ではないのは明らかだ。ただベンゾジアゼピンからの離脱が楽に済むかどうかは当人の心理によってもある程度左右される。ベンゾジアゼピンの処方箋を受ける人は不安状態である場合が多く、恐怖症にもなりやすい。したがって、離脱に対する恐怖は特定の人では予想できることもあるし、もし起きたとしてもほかの恐怖症同様心理学的な対処が可能である。
最近ではこのような心理面のコントロールにいくつかの技法を組み合わせたパッケージ(パニックや不安の性質についての教育、ゆっくりとした腹式呼吸の訓練、不安についての不適応思考の修正おそれている身体感覚への反復的暴露など)が試みられ、先のような個人には有効であるとの報告が数多くあがってきている。
(こば心療医院のコラムにも不安に対する治療法には法則性があって、暴露…不安としっかり向き合ってく治療ばかりだった。)
ちなみに私もおじいちゃん内科医には境界例だと再三訴えたが「不安神経症」と好意で書かれ確かに飛行機や高所の単純恐怖持ちでもある。
見捨てられ不安もそうなのか不明だけど
「その状況が起きても大丈夫」ということを新た学習しなおさないと不安から解放されないみたい。手がかかる治療やってるクリニックないしやってても自費だからその辺は精神療法の書籍でセルフで…。
つまり【慣れろ】ってやつです。慣れると楽しさも減ってきて、苦しさも減ってくるから、運動とか掃除とかは毎日やっちゃって何も感じないルーチンにしてしまい、楽しみは頻度を下げて楽しみを慣れさせないほうが…って誰かが言ってました。

ちなみに同書から「境界例にはベンゾジアゼピン系の薬物はこの障害に伴う解離や著しい焦燥(動揺・興奮)の急性エピソードをとめるにはもっとも確実な方法のようである、ただし慢性使用には適さない」
だからあんまりベンゾジアゼピン悪玉説はやめてほしいんだが。鎮静剤としては優れてるし、これが合ってて問題なくてこれがないと会社にいけない人もベンゾジアゼピンが打ち切られると困ってくるんだよね。(もう2年ほど飲んでないが)

たぶん精神医療=悪とか精神科の薬=悪活動の人、政治的な意味でやってなくて本気で心から思ってるとしたら多分治れない患者の素質があると思う。
(政治的な人達は色々問題あるが、本気でそう思ってない気がする。)
治って病院にいかなくなった人は忘れるわけではないけど良くも悪くもそこまで執着しない性質もあって日常に戻れるから治る面もあるんだと思うよ。

私もなかなか治らないタイプなのだろうな…ひきずるし。