言葉を話せるようになった動物でもある私達ホモサピエンスは幸せなのか再考

冒頭から茨城精神医学会の睡眠講演から引用します。
チンパンジーって人間がバナナって言ったらバナナを指差して、リンゴっていったらリンゴを指差せるんです。言葉の発音が出来ないだけで理解してるんですよ。人間は発音と引き換えに(専門分野の睡眠時無呼吸症候群の話に繋がる)』

私達はチンパンジーより幸せなのでしょうか?

『はっ?会話も出来ないサルやチンパンジーじゃ気持ち解ってさえもらえないじゃん!人間のほうが色々道具使えるし幸せに決まってる!何言ってんのコイツ』と思った、そこのあなた、お手数ですがお付き合い下さい。

1】動物夫婦のオスがメスにDVしてるのを想像して下さい。動物は言葉がないから行動が全てです。

後から『本当は愛してるんだ』と言い訳しながら妻をより悩ませ辛い立場に追い込み繋ぎ止めることは出来ません。
猫ならメスはやり返して逃げるなり、子猫の首根っこくわえて逃げて、関係は即終了かもしれません。

2】また、本当は結婚するつもりがないのにただでヤレる相手として別れたくないから『結婚はしたいけど今は…』で泥沼になることもありません。
婚姻制度がないのですから、メス猫は人間より優れた動物の感で吟味してヤラせないで去っていき、無責任なオス猫はsexできる相手をキープどころかsex出来ないかもしれません。

3】同じようにヤリたいだけで夫婦円満なのに『子供のために妻とは別れられないが、愛してるのは君なんだ』とドラマでよく出る不倫定型文で不倫が成立しません。
嘘がなく行動が全てだからこそ、妻側猫も不倫側猫も余計な悲しみも怒りもなく、オス猫が悪いという概念すらありません。

【動物はそもそも種によっては次々パートナーを変える乱婚型の種もいますし、婚姻制度自体ないですから不倫概念もないのです(世の奥様方、安心して下さい、生涯単婚型の動物もいますよ。】

そしてチンパンジーは乱婚型(長期配偶行動をしない)なのでメスの若さが魅力になりませんから行き遅れ概念も25過ぎたら産業廃棄物概念もありません。チンパンジーのメスは人間の女性よりは幸せかもしれません。

また男性も結果的にsex出来ない女に貢ぐことなくヤりたい放題で幸せかもしれません。『お前さっきからヤルことばっかだな』という方は、私に1分だけ時間を頂けませんか?

何故人間の基本的三大欲求に性欲が含まれるかを考えてみませんか。DNA(遺伝子)も次の若い先がある個体つまり子孫に乗り換えて生き残りたいため、男も女もsexしたい欲求をDNAが私達の脳に睡眠や食事と同等の大切さで命令してるからです。『人間も遺伝子の乗り物に過ぎない』って誰かが言ってました。

sex欲求以外にも恋をすることも同じ枠です。ヤラなければ欲がない訳でもありません。

動物は『言葉を発声出来ない』=『嘘を付けない』んです。人間は自分の身を守るために、他人を傷つけてる事にすら気づかない嘘をつきます。人によっては自らの嘘を真実と思い込みnatureに論文を載せて世間を騒がし、文学的弁明本も出版してしまう自分勝手で弱い生き物なのです。

ここまで読んでも皆さん、本当に『嘘偽りなく』『人間は楽しく幸せな高等生物』って思えますか?

言葉を発し、火を操り、文明を作っては滅びを繰り返し、宗教の違いとビジネスで殺し合いや誹謗中傷合戦を止めれない人間が『高等生物』かどうかすら怪しくなって来ませんかね?

よほどのことがない限り、自分の遺伝子の入った子を飢え死にや殴り殺したりしませんよ(パートナーが代わったら殺すケースもありますが、後からのパートナーのほうが繁殖力が高ければそれ自体が優秀なDNAですから一応合理的です。) そうなんです。

そうなんですよ、動物の世界で優秀なDNAは繁殖力が高く、免疫力が強いタイプです。人格(猫格?)や知能のよさは関連性皆無です。優秀でイケメンで人格者な男の子がいても免疫力が弱ければ生殖可能年齢に達する前に、DNAが残せないまま亡くなるから人間でも結果的に同じです。

また、いい人が早く死んでしまう俗説のトリックは、『いい人≠免疫力と繁殖力に優れてる』だからであり『いい人≒他の人間にとって都合がいい人』だからです、統計も根拠もないですが云わん(云おう)としてることは本能的に伝わることでしょう。

だから技術が発達しても、戦争もない『思いやりに溢れた優しい助け合いばかり』の人類には永遠になりません。その人格的に優れた人達は他人を思う『優れた人格』ゆえに欲望のままに自分の遺伝子を残すだけに集中せずコミュニティ維持や利他主義(他者貢献)に重きを置き生きるからです。
「憎まれっ子世に憚る」の理由が科学的に説明出来た気がするところで、

注1】大事じゃないけど、もう一度だけ書きます。『人間ってそんなに幸せで高等な生き物ですか?』

小学校教材の定番『でぶくろをかいに』の母ぎつねは『人間はそんなにいいものかしらね』と子ぎつねに尋ねていました。大人になった今も『人間は優しい時もある』って心の底から『一切の嘘偽りなく』模範感想書けますか?

もし本物の硬貨ではなく、葉っぱで化かしたお金だったら手袋を買いいった子ぎつねは無事に帰れたでしょうか?

人間は幸せな生き物だと思いますか?私は正直どんなに考えても答えは無でありながら同時に全ての答えが正解だと思います。



注1】この記事は世にも奇妙な物語2015年末『嘘が生まれた日』を見て保存メールにて書き溜めておいたものです。